「眠れなくてつらい!」を克服するために知っておきたいこと

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楽しい夢を見るために

夢しずく

実際にある、夢を操作する研究

悪夢を操作し、悪夢を遠ざけるためにはどうしたらいいのでしょうか。そんな夢のようなことが実際にできるのか調べてみました。自分としてはまだ信じがたいところはありますが、悪夢に悩まされている方がいれば、試してみてはいかがでしょうか。
スティーヴン・ラバージをはじめとする何人かの睡眠学者が、夢を自分の思い通りに見るための心理学的方法をいくつか開発しています。2012年に、ハイデルベルグ大学のターダス・シュタンブリスは、これらの方法の中で最も成功率が高いのはどれなのかを調べました。ここではその最も効果的な方法を紹介してみます。

思い通りの夢を見る方法

まず昼間に実行する方法を紹介してみます。まず、毎日五回から十回自分の時計を見て、文字盤が正確に読めることを確認します。1週間ほどするとこの「時計観察」が習慣になり、夢の中でも実行し始めます。夢の中では時計の文字盤が読みにくいかもしれませんが、それが明晰夢を見る訓練になります。また、毎日5分ほど横になり、目を閉じて明晰夢を見たときの気持ちを想像します。夢の中で誰と出会いたいか、どんなことが起きてほしいか思い描きます。その空想を楽しみ、想像の世界を目一杯ふくらませます。
次に夜に実行する方法を紹介します。枕元に鉛筆と紙を用意し、寝床に入る直前に、「夢が終わったら目を覚まそう」「夢の内容を思い出そう」と、自分に言い聞かせます。実際に夢を思い出せたら、その内容を書き出します。そして「これから自分は同じ夢にもどる。だが頭は冴えている」と言い聞かせてもう一度夢にもどります。同じ夢に戻る自分を思い描くと同時に、自分が夢の中にいることを客観視できるようにします。明晰夢を見ているあいだ、脳が夢の体験を作り出すのにかなり苦労する場合もありますが、明晰夢であることを確かめるには、鏡を見る(明晰夢を見ている場合は、あいまいな影しかうつらない)、空中浮遊を試す、明かりを消す(明晰夢を見ている場合は、光の明るさが変わらない)、時計の文字盤を見る、などの方法を試みます。
目覚まし時計を、ふだんより1時間早くセットし、目が覚めたら、三十分ほど本を読んだり、ジグソーパズルをしたり、頭に浮かんだことを黙ってメモし、また眠ります。「睡眠の中断」と呼ばれるこの方法で、明晰夢を見る割合は約20倍も高まるということです。
はじめて明晰夢を見た人は、自分が夢を見ていると気づいたとき、興奮しその興奮が夢を途切れさせることが多いです。落ち着いて、リラックスした状態を保つことが大切です。明晰夢が終わりかけそうに感じたときは、両手をこすり合わせたり、体を回転させたりします。明晰夢の達人によると、体を動かす感覚があると、夢の中に長くいられるということです。

明晰夢はどのくらいの人が経験しているの?

明晰夢の研究結果によると、成人のおよそ5割が、人生で少なくとも一度はこの不思議体験をしたことがあり、五人に一人が月に一度は明晰夢を見ると言うことです。多くの心理現象と違い、明晰夢を見る頻度は、その人の年齢、性別、性格と無関係のようです。

悪夢を見ないように考えることは逆効果

具体的に悪夢をみないようにするためにはどんな方法があるのでしょうか。大きな不安や悩みを抱えているときは、かえって悪夢に悩まされやすくなります。これは何かについて考えまいとすると、かえってそのことばかり考えてしまう「反動効果」によるものだと考えられます。反動効果は、睡眠にも大きな影響を及ぼします。不眠症の人たちを集め、眠れない原因となっていることを忘れるように頼むと、参加者はそれまでより一層眠れなくなったそうです。
反動効果は、夢にも強い影響を与えます。2011年にニュー・サウスウェールズ大学の心理学者リチャード・ブライアントが行った実験では、実験に参加した半数は不愉快なことを思い出さないようにしながら、5分のあいだに自分の頭に浮かんだことを書き出し、残りの半数は嫌なことを思い出してもいいので、頭に浮かんだことを書き出しました。その結果、嫌なことを思い出すまいとした参加者のほうが、夢の中でいやな記憶が甦る割合が高くなりました。「反動効果」は、普段の生活の中でもいろいろな場面で応用できそうです。

悪夢を見ない方法

悪夢を見ない方法として、睡眠学の専門家バリー・クラコウは「空想リハーサルセラピー」なる方法を開発しました。これは、第1段階で、処分したい不愉快な夢や悪夢を1つ選び、第2段階で、夢をどのようにかえたいか考えます。そして最後の段階で、夢の新バージョンを心の中でリハーサルします。統計によると、この方法の成功率は9割で、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に結びつくさまざまな症状の改善に役立つということです。
本当にそんなことができるのかという思いはあるのですが、もう少し詳しく「空想リハーサルセラピー」のやり方を記してみます。
まず自分が見た悪夢がどんなものだったかあらすじを頭の中で確認しておきます。複数の悪夢を見ている場合には
 、はじめはそれほど怖くない夢を選ぶそうです。次に一人称(僕が、私が)現在形でどんな夢だったかを書き出すそうです。例えば、「僕は、洞窟の中を一人で歩いています。洞窟の中は大きな音が鳴り響いています。前をみると男が恐ろしい形相で…」のような感じの文章でしょうか。
書き始めると、最も怖い部分に注意が向きがちになりますが、「いつ」、「どこで」、「だれと」、「どうした」などを思い出し、夢全体のあらすじが明確になりように心がけます。なるべく詳しく書くほうがいいのですが、書いているうちにあまりに怖くなったらそこでやめてもいいようです。
次に、今書いた悪夢のあらすじを楽しい内容に、1人称・現在形で書き直します。先ほどの例文を書き換えると「ぼくは洞窟の中をわくわくしながら歩いています。洞窟の中では美しい音楽が流れています。前から人がこちらに向かって歩いてきていますが、よく見るとなんとも美しい…」というような感じでしょうか。
最後に、空想リハーサルを行います。日中、静かに横になれる場所で、自分が書き直した物語を、できるだけ細かな部分まで想像します。大事なのは、今の字自分の状態を考えたりせず、頭の中でその場円を現実的に作り上げることです。自分にとって好ましくない場面が思い浮かんだら、目を開けて深呼吸をしてその場面を払拭した後、もう一度物語りにもどります。このエクササイズを1日に最低2回、1回につき3分ほど行います。
このエクササイズは、たとえ悪夢を見ても、新たに書き直した物語が夢の物語に置き換わっている可能性が高くなり、怖い夢がはるかに楽しい夢に変わるというものです。
これらの方法は、細かい留意点など素人では気がつかないところもあると思いますので、興味をもたれたら医療の専門家にかかってやってみるほうが、より効果が期待できると思います。またこれらのやり方は、「よく眠るための科学が教える10の秘密~リチャード・ワイズマン著」に詳しく書かれています。



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